銅人療法とは何か


銅人療法の定義

トムタム氏によって開発され、トムタム療法の一部をなす療法です。銅人療法は健康と生命力を回復させるための一種のエネルギーセラピーです。銅人療法は、病気とは気、神経の生体電気、血液、ホルモン等の体内の自然な流れの障害やブロックと関係があるという信念に基づいています。銅人療法はこれらのブロックを除去し、体の自然治癒力を回復させます。たとえ病気が慢性で体が衰弱していても、また治癒不能の場合であっても回復できます。

 銅人療法は解剖学や生理学などの西洋の知識と、「気」や生命エネルギーなどの古代の知識を結合し、多くの人が強力な新しい治療法とみなすものを創造しています。 「集合的無意識」というユング理論を参考にして、銅人療法はこの宇宙の根源からのエネルギーにアクセスして、それを患者に向けることができると信じています。身体的な接触を必要としないので、銅人療法はしばしば遠隔治療として行われています。


 典型的な治療セッションでは、銅人療法家は、患者のエネルギー的な象徴物として、小さな経絡人形のモデルを使います。軽量の磁気ハンマーで人形の所定のポイントを軽く叩きます。銅人療法家は、患者の状態に対応するブロックポイントに気を導き、これらのポイントの抵抗を除去します。血流、神経伝達、ホルモンの受容が回復するにつれて、体は癒されていきます。



銅人の歴史

 宋王朝(1023年)の時、仁帝は帝国の最高の医学の学者を召喚し、「新銅人鍼灸経穴図注」を書き上げさせました。 王惟一(おういいつ)は、鍼灸銅人の設計責任者でした。 1027年に、2体の銅人が作られました。 銅人療法はトムタム療法の重要な構成要素です。医学の最先端で、世界に対して貴重な貢献を行った中医学の先駆者を記念して、トムタムによって開発されたエネルギー療法体系は、中医学の先駆者によって作られた経絡モデルにちなんで名付けられました。


銅人療法の技法

銅人療法はますます普及し、拡大し続けています。 世界中で日々、深刻な病気を持つ人々は銅人療法師によって治療されています。無数の患者さんたちが銅人療法によって癒されています。銅人療法師はそれぞれ人々を治す独自の方法をもっています。 癒しの効果は高く、コストは低いのです。銅人療法は習得が非常に簡単です。基本的には次の3つの主な技術があります。(1)ハンマー、(2)レーザー光線、(3)鍼。また、銅人療法に使われる最新の技法としてはディスク法があります。


磁気ハンマー

磁気ハンマーテクニックは、患者の病気と関係があるブロックポイントを人形に刺激する方法です。誰でもこの方法を学んで、実行することは非常に簡単です。その習得にはきびしいトレーニングや経験を必要としません。私が常に言う「猿は見て行う」。ハンマーテクニックは、銅人療法ギニアピッグクラス集団療法で使われる主な方法です。ハンマーを叩くポイントは個々のケースで変わります。


 ハンマーテクニックの第一ステップは、人形を叩くポイントを決定することです。 初心者は私たちのテキスト「銅人療法ポケットガイド」の銅人療法配穴表に従うとよいでしょう。上段のメインポイントと下段のサポートポイントをメモするか、人形にマークを付けます。銅人療法配穴表では、上段のメインポイントはどこでエネルギーがブロックされているか、問題の根がどこにあるかを示しています。下段のサポートポイントは癒しの効果を高めますが、メインポイントのように必須ではありません。


 配穴表のメインポイントのところを押圧すると、患者さんは通常そこに不快感か痛みを経験します。中医学ではこれらのポイントを阿是穴と呼んでいます。私たちは阿是穴、痛みを感じるポイントに注意を払う必要があります。痛みはアンバランスがあることを示したり、どこかに気が滞っていることを示す体の信号です。例えば、ある人が肝臓癌を患っている時、T9右側に阿是穴があります。乳癌を患っている患者さんの場合、腫瘍と同じ側のT4に容易に阿是穴を見いだすことができます。長年の臨床と経験に基づいて、人が特定の疾患と診断される時、その根本問題に対応するところに阿是穴があることを観察してきました。しかし、阿是穴に従って病気の診断を下したりして、患者を惑わさないように気を付けてください。ブロックは時々単なる緊張した筋肉に過ぎないこともあります。それ以上でも以下でもありません。診断を下すことは特定の医療診断機器や検査を利用する医者の仕事です。私たちの治療法ではブロックや反射ポイントを見つけるために医者の診断に従うだけです。私たちは決して患者の疾患に対し診断を下してはなりません。


 癒しのために人形にハンマーテクニックを使う場合、水の自然の流れのように、刺激の一般的な順序は頂点から底に向かって行います。 しかし、総頚動脈や椎骨動脈がある首のスカイウィンドウ領域を刺激する場合は、叩く順序は下から上に向けて行います。これは私たちが神経系に行う場合と異なっています。なぜなら、動脈は心臓から脳に血液を運ぶからです。ハンマーテクニックでのすべてのポイントを叩く時、頭のトップから足の底までの人形を打つべきです。 これによって、私たちがヒーリングセッションを終える前に、全身の気の浄化を行うことができます。


 癌を治療する場合、人形の頭の顖会GV22と両側の承光BL6をハンマーで叩くことから始めるべきです。数分後に、人形には記されていないCR8に進みます。CR8ポイントは、耳のあるところです。これを数分行ってから、特定の癌と関係のあるポイントに移ります。複数の癌を治療する時、たとえ症状がなかったとしても、原発性の癌から始めます。


 銅人療法は癒しのために差し向ける私たちの心の創造的エネルギーの力に基づきます。このエネルギーの源は集合的無意識から来ています。それは超意識につながっています。私たちが銅人療法を実行する時、私たちの心の焦点は下意識か無意識から来ています。それは「ただそれをしなさい」ということです。もし私たちが集中するために意識的な努力をすれば、集中は意識的な心から生じます。それは無意識の心から来ているのではありません。誰も意識的に無意識の心にアクセスすることはできません。無意識の心は本能的であり、コントロールすることはできません。無意識の心の機能は自動的な反応なのです。ハンマーテクニックを行う時の心のこの用い方は、ブロックの破壊を促進します。このことによってエネルギーが体内を自由に通過することができます。銅人療法で、ブロックを破壊しようと考えたり、集中したりする必要はありません。なぜなら、その考えはすでに意識下の心に記憶として蓄えられているからです。


 ハンマーテクニックを使って、人形のポイントを約10〜15分間叩きます。たいていの場合これで十分です。患者も自己治療として人形を叩くことができます。しかし、最も良い方法は、他の誰かにそれを行うように頼むことです。なぜなら、そうすれば、患者は癒しエネルギーを受けるために完全にリラックスすることができるからです。子供の心は大人より純粋でしかも抵抗がありません。それでハンマーテクニックを使う場合、子供たちの方がほとんどの大人より効果があります。末期癌の場合、銅人療法を毎日行う必要があります。初期の癌であれば、1週間につき2〜3回銅人療法を行えばよいでしょう。もし患者がそれをもっとたくさんやるか、やってもらいたければそうしてもかまいません。なぜなら、銅人療法には副作用がないからです。あなたがそれをもっと行えば行うほど効果があります。


 銅人療法ポケットブックで脊椎上のポイント、例えばC1 、T1、L1、S1などを見たら、人形のこのポイントの両側を叩きます。もし、C1右と指定されていたら、C1の右側だけを叩きます。


レーザー光線

銅人療法用のもう1つの技法は、人形にレーザー光線を使用することです。レーザー光線技法は熱、気の構築を表しています。病院の放射線治療のように、腫瘍に放射して用います。熱で腫瘍を退縮させるか消滅させるという考え方で行っています。レーザー光線を使う時、人形に対して腫瘍のある箇所に光をあてます。またレーザー光線技法は放射線治療と化学療法の副作用を治療するために、エネルギーをチャージする効果があります。方法は単純です。関元CV4か気海CV6、またはその間にレーザー光線をあてるだけです。そこは下丹田があるところです。基本的には、レーザー光線は一度に1つのポイントしかあてることができません。しかし、患者かセラピストが好むなら、一本以上のレーザー光線を人形にあてることもできます。


 レーザー光線を使ったヒーリングセッションは10〜20分かかります。ある患者さんはもっと長い間、光をあてることを好みます。これには副作用はありません。ある癌患者さんは夜中レーザー光線をあてていました。電池が消耗するのを気にしない限り、それは問題ありません。 癌を治すためのレーザー光線の使用は単純で、簡単です。単に光をつけて、腫瘍エリアにそれを向けてください。自己治療で行うことができます。銅人療法家が関与する必要がありません。光をあてている時、治癒効果を高めるために、患者さんが完全にリラックスしていることが最善です。ヒーリングセッションの間、患者さんが本を読んだり、テレビを見たりしないことをお勧めします。人形にレーザー光線をあてる時、患者さんは顔に熱を感じるかもしれません。同時に、熱は腫瘍がある領域に向かうかもしれません。 これは、体内で「気が流れる」と言われています。それは癒しにとって重要です。胸部が拡張する感覚を感じ、より深く楽に呼吸ができるようになったと感じる人もいます。複数の癌、あるいは進行癌の患者さんでは、10〜15分の間、人形の下丹田にレーザーをあてると、患者さんに気をチャージすることができます。


 銅人療法で、ハンマーとレーザー光線を同時に使うことができます。 ひとつの人形には腫瘍領域にレーザー光線をあて、もうひとつの人形にはハンマーテクニックでブロックを破壊したり、サポートポイントを刺激します。こうして、治療はより短時間でより効果的となります。また、最初にハンマーで刺激して、その後でレーザー光線を使うこともできます。 各セッションは2つの治療技術を組み合わせておよそ20分かかります。


銅人療法のもう1つの方法は、「銅人療法ポケットブック」の配穴表に従って人形に針を刺すことです。銅人療法を初めた頃は、これが私たちが使った唯一の技法でした。マサチューセッツ州の法律や政治的理由のため、針を使う代わりにハンマーとレーザー光線技法を開発しました。現在、米国のいくつかの州の法律では、人形に針(鍼灸用の針を含む)を刺す合法性について不確かな状態です。いくつかの州では、人形に対する施術にも鍼灸の免許を持っている必要があります。政治的、法的な問題を避けるために、私たちは人形に対する針や気功を行わないことにします。ところで、鍼灸師が銅人療法に興味を示すのは非常に珍しいことだと述べておくことは興味深いと思います。銅人療法に興味がある人々は、たいてい患者か患者の家族です。病気がより難しいほど、彼らは私たちの療法に興味を持ちます。それが効果があったからです。


 「銅人療法ポケットブック」で脊椎上のポイント、例えばC1、T1、L1、S1などを見たら、人形のこのポイントの両側に針を刺します。たとえばC1の右側に1本、左側に1本刺します。もし、C1右と指定されていたら、C1の右側だけ針を刺します。すべての針を刺したら、20〜25分ほど刺したままにしておきます。鍼灸の置鍼と同じです。25分間以上針を人形に刺したままにしておいてもなんら副作用はありません。しかし、治療効果がそれだけ高くなるわけでもありません。針は抜いて、次のセッションの時にはまた人形に刺すべきです。


 通常、経絡人形の背部に針を使い、レーザーを前面に使います。ハンマーテクニックは前面でも背部でも使うことができます。


ディスク法


最新の銅人療法の技法はディスク法と呼んでいるものです。私は2007年8月にそれを開発し始めました。ディスク法は少なくとも3人の参加者を必要とします。3人の人が集合的意識と集合的無意識を形成します。この方法は他の銅人療法技法より強力で、集中力を持っています。しかし、ディスク法は他の銅人療法技法の代わりになることはできません。各技法にはそれぞれある目的があるからです。銅人療法ディスク法は、癌や他の病気に等しく効果があります。


 ディスク法を行うために、道具として1つのディスクか皿がいります。ティーポットのふた、ティーカップのふた、小皿を使ってもよいです。ディスクやふたを人形か患者の阿是穴に置きます。各治療家はディスクやふたの上に1〜2本の指を置きます。人形を使う時、大型の経絡人形を使います。ふたをそこに配置するのがより簡単だからです。もし患者さんに直接ふたを置く場合、患者さんは楽な姿勢で座るか横になってくつろぎます。癌か腫瘍を治療する時、患者さんに腫瘍がどこにあるか尋ね、そして、患者さんにふたやディスクを腫瘍の上に載せてもらいます。


 治療の前に、通常患者さんに腫瘍(阿是穴)を押してセルフチェックをしてもらい、サイズと苦痛の程度を覚えておくように頼みます。治療後、同じところをもう一度押圧してもらい、前と後の条件を比べてもらいます。阿是穴にディスク法を行うのに約5分間かかります。通常患者さんはぴりぴりした感じ、熱、暖かさ、重さ、体の痛みのような感覚を感じます。他の銅人療法技法を行った時と同様です。腫瘍や阿是穴を治療した後、背骨のブロックポイントに同じ技術を用います。


 例えば、乳癌を治療する時、私たちはまず乳房の腫瘍や腫瘤を治療してから、乳房の疾患の原因となるブロック箇所であるT4を治療します。T4を治療した後、次に治療する箇所は頭部の承光BL6と顖会GV22です。トムタム療法では、承光BL6と顖会GV22は脳下垂体及びホルモン領域です。乳腺は内分泌器官であり、脳下垂体にコントロールされています。ふたの中心を顖会GV22に置くと、自動的に承光BL6をカバーします。ディスク法をする時、顖会GV22と承光BL6を分ける必要がありません。乳癌の患者にディスク法を行う前に、もし腫瘤がわかるならば、患者はまず腫瘤のサイズをチェックすすべきです。治療後に、再び腫瘤をチェックします。それでサイズを比較できます。多くの場合、治療後に腫瘤はより小さくなるか、消失してしまうこともあります。


 ディスク法はウィージャ板を連想させると思います。実際、技術面でも非常に似通っています。しかし、理論では完全に異なっています。ウィージャ板は同じ原理のバリエーションで、様々な国々で占いのために使われています。ほとんど同じ方法が千年の間、中国では占いのために使われていました。中国語でDexianと呼ばれます。Deはディスク、xianは不滅の存在、天才という意味があります。Xianはタオイズムで達成できる最高の境地です。仏陀が仏教で達成できる最高の境地と同様です。Dexianはタオイストの秘儀の1つです。ウィージャ板とDexianはそれらがなぜどのように働くかに関して、それぞれ独自の理論を持っていて、アメリカと中国では今日でもまだ人気があります。


 ディスクの動きの不思議な原動力に対する伝統的な説明は様々です。それは精霊、魂、不死の存在、天使、ひょっとして悪魔からくる心霊能力によるものかもしれません。銅人療法による科学的な説明は、その動きは心霊能力、すなわち無意識、集合的無意識によって引き起こされるということです。ディスク法の理論では、気の治癒力は集合的意識と集合的無意識が共同で作用することからきています。人間とあらゆる生物は、自己治癒と他を癒すための自然の本能的な能力があることを、人々は忘れがちです。もし生物が治癒本能を失えば、結局生き残ることができないでしょう。いわゆる自然淘汰のプロセスをたどります。ディスク法を使って3人以上の人々が銅人療法を実行する時、集合的意識が形成されています。これまですでに銅人療法の肯定的な結果を経験して、この治療法を信じている人々が世界中にたくさんいます。この信念は絶えず銅人療法の集合的無意識を補強します。それは絶えず拡大し続けます。その治癒力は無限です。私たちが実践すればするほど、集合的無意識がさらに構築されていきます。治癒力が増大するにつれて、癌と腫瘍を治す成功率はより高くなり、癒しのために必要とする時間はより短くなります。そのような結果は、気功療法や他のエネルギーヒーリングでは見られません。


 ディスク法は宗教とはまったく関係がありません。また神秘のとばりに覆われたものでもありません。 私たちの理論は銅人療法に基づいています。その銅人療法は集合的無意識の力に基づいています。銅人療法のディスク法を実行する時、タオ、神、仏陀、宗教的なシステムを信じる必要がありません。精霊あるいは天使からの助けを求める必要もありません。私たちはただ自然の本能的な癒しのエネルギーを持っていると信じればよいのです。誰もがそれを持って生まれてきています。私たちの癒しの本能は心に蓄えられています。一方、集合的無意識の治癒力は宇宙の中に存在しています。心霊治療家は、特別な癒しの能力のある特権的な人ではありません。全ての生物がこの本能的な癒しの力を持って生まれてきます。


 銅人療法はトムタム療法の一部でしかありません。私たちが癌を治療するために使うポイントは、他の刺激法を使って治療することができます。もし銅人療法を使うことが好きでなければ、同じ理論とポイントを鍼、推拿、気功治療、指圧、マッサージ、エネルギーヒーリングなどに適用してもかまいません。しかし、私自身の経験では、癌を治すための最も強力で効果的な技法は銅人療法です。同じ取穴を使っても他の技法より優れています。癌を治療するために、他の治療法と銅人療法とを結合させることができます。非常によく使われるのは、推拿や鍼と銅人療法とを結合させて使うと、ブロックの開放をより簡単にできます。ほとんどの鍼灸師は、癌を治療するためには銅人療法の方が鍼よりも強力であると信じることに困難を感じています。しかし、実際には、銅人療法で首尾よく多くの癌を治しました。鍼灸のみを使用して癌が治癒したという論文はほとんどありません。


 機械的な刺激のないエネルギーヒーリングが、癌の治療に利用できるということに疑いはありません。新聞などで人々がこの方法で治ったという記事をしばしば見ます。中国では、気功治療で癌を治したという研究論文がたくさんあります。西洋では、信仰療法、エネルギーヒーリング、宗教的な癒しが癌を治していることが知られています。


 銅人療法は一種のエネルギーヒーリングです。その力は集合的無意識から来ています。それはグループの信念に基づいています。銅人療法の信頼性は、無数の肯定的な癒しの結果の経験に基づいています。新しい患者さんが、他の人から成功した癒しの報告を聞くたびに、さらに自信を持ち、よりよい癒しの結果をもたらします。


 癌患者が化学療法、放射能治療、ハーブ、ミネラル、エネルギーヒーリング、あるいは他の代替療法を選ぶことを決心するかどうかは個人的な選択によります。銅人療法は他の治療法を妨害しません。私たちは癌患者に銅人療法のみを行って、他の療法をやめるようには決して忠告しません。患者さんは治療法を、あるいは治療法の組み合わせを選ぶ権利を持っています。